追憶の夢幻館

写真回想録物語

七回目 「路地裏の迷子」つゞき 弐

hitogata utushi 人型写師

                                      


あれから、どれくらいの時間が過ぎていたのでしょうか・・

私は、暫く  その医院に寝泊まりさせて貰っていました。
日にちの感覚と時間軸の夜と昼までもが麻痺している様でした。

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あの人は患者が来る時には襖を閉めてしまい
絶対に入って来てはならぬと私に約束をさせました。

私が「物音を立てずに静かにしているよ」と言うと

「それは大丈夫よ、聞こえるはずないから」

とクスッといたずらっぽい笑みを浮かべて言いました。

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どういう事だろう・・・ 
と思いました。
言われた通りに私は奥の納戸に隠れていました。

薄々と感じてはいましたが・・
それは、患者といっても
どうやら、この世の者ではない事は察しがついていました。

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そのようなことが何回かあり数ヶ月が過ぎているような気がしました。
美味い自家製の酒と手料理の数々の日々・・
天気の良い日には日本庭園のように美しく手入れされた庭が見える縁側で
鹿威しの優雅な動きを眺めながら
あの人に膝枕をしてもらい耳掃除をしてもらったりと
平穏な日々が続いていました。

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そんな暮らしを回想し寝床に入っていたのですが、
このまま、あの人と居れるなら
もう元の生活に戻らなくてもいいじゃないかと
横しまな考えが頭をよぎりました。

深夜の3時でしたが気になってしまい、これからの話をしようと
襖の向こう側で就寝しているはずのあの人に声を掛けてみました。

するとまだ起きていた様子で
「お入りなさい」
と言われました。
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そして、開口一番

「 いけませぬ 」・・・

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えっ? 私が何も言ってもいないのに
何故私の考えが分かるのだろうか・・・

少し訝しそうな物憂げな表情をしています。

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「私が居る世界とあなたが生きている世界は違うのです。」
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「私だってあなたと・・
 と思った事もありました。

 しかし、このまま一緒にいると
 あなたには良くないのです・・・」

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「この私のツノが見えているのなら・・見えている内にお帰りなさい。
 
 このツノが見えるのは純粋無垢な心を持っている者だけ、
 
 見えなくなれば・・
 
 私は末裔なのだから・・ きっと最後には・・・  」

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そうなのです、一緒に暮らし始めてから
最初はぼんやりとしか見えていなかったあのツノ・・・

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それが、だんだんとくっきりと見えるようになり
まるで当たり前のように気にもならなくなっていたのです。

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でも、見えていると言うことは
私の心が浄化されてきているということなのだろうか・・

ん、最後には・・・   ?

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「さあ、元のあなたの暮らしていた あの世界へ
  
                   帰るのです」

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 今から私の魔力で帰る(=治す)方法は教えます、
 さあ、あの路地裏へ、お急ぎなさい。

 またあの鈴の音が聞こえる前に・・」

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そういえば、ここの世界では音がしない事に気が付きました。
カラスの鳴き声や、夜中に遠くから聞こえる犬の遠吠えも
庭の鹿威しの音も、襖を閉める音も何もかもがです。
夕方の終業時間には街中に鳴り響いていたはずの
勤め先の鉄工所のあの大きなサイレンさえも・・   。

聞こえるのは私の声とあの人の声だけでした。
どうやら、この街にいるのは私達二人だけのようです。

なのに、この屋敷から帰ろうとしたあの時には
確かに鈴の音が聞こえました。

何故、鈴の音だけが聞こえたのか聞きました。

どうやら、あの鈴の音は召喚の儀式の際に鳴らされる音だった様です。

それはあの人が鳴らした訳ではなく、
この世界を納めているモノが
こちら側へ誘う時に鳴らしていたのだと聞かされました。

そう、招き入れられるのは
別の世界から迷子になった・・私の様な人間。

半ば強制的に元の世界へと戻される前に
またくらくらと意識が飛んでしまった様です。

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目を閉じる時にあの人の穏やかな愛おしい顔を感じました。

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ー ー ー ー ー ー ー



私の意識が戻り、目を開くと
以前の一人暮らしの四畳半一間の古アパートの見慣れた天井の木目が
見えました、いつも見ていた節目の数さえ覚えていました。

窓の外には干しっぱなしの作業着が風に揺られぶら下がっています。
ああ、風邪で寝込んでいて何か長い夢でも見ていたのか・・
そして思い出そうとすると何故だかすうーっと記憶が消えてゆきました。
少し動くと頭痛と目眩がしましたし、体がほってっていて
微熱があるようでしたが起き上がることはできました。

それからは、また元の毎日に戻って
何の変化もない日々が淡々と過ぎてゆきました。

仕事も終わりいつもの様に家路につき
アパートの鍵をゴソゴソと鞄の中を弄っていた
その時にです。

チャリン・・

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あっ !

そうです。
あちらの世界への合図のあの鈴の音です。

それまで何事もなかったように消えていた記憶が
走馬灯のように頭の中を駆け巡りました。

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ああ、あの出来事は全部・・

夢なんかではなかったのだ・・・・


そして、今度は部屋のすぐ前まで来ているのだと察しました。

しかし、不思議と怖いとは思いませんでした。
またあの世界に行くことが出来るのなら・・・

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しかし、今度はこちら側には帰って来れないとも本能的に感じました。

また、くらくらと意識が遠のいてゆくのと同時に
私はその望みを全身全霊で念じていました。


あの人と会えるのならば・・・

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永遠にあの路地裏でずっと迷子になっていたい・・    と。


====終わり====                              ※各写真を押すと心の内面が見られます



前回から更新するまでに約一年も時間が過ぎていました。
頻繁に更新されている方々は本当に凄いなと感じております。
ブログを作るのは写真選びや配置、物語の創造など色々と大変ですね、
ものぐさな私には・・

六回目「路地裏の迷子」壱

暫くログイン出来ずでした、皆様すみません
                ※ 写真を押すと栞嬢の心の内が見られます。   

あれは十数年前の出来事でした。
仕事も終わり、油にまみれて真っ黒になった手を洗い身支度をし、
長くそびえ立つ煙突からモクモクと煙を吐き出している鉄工場を背にして
帰宅していた時の話です。

私は何故だか普段は通りもしない道から帰ってみようとふと思い立ちました。

川沿いに続く一本道を歩いて行くと右に曲がる道は幾つもありましたが、
何の気なしに此処でいいだろうと気まぐれで曲がってみました。
薄暗い通りを進んでいくと何番目かの十字路を自宅の方角へと
大体の見当をつけて曲がり、細い道が暫く続いていたのですが
何時からか 直線では無く曲がっている道に変わっていました。
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更に進んでいくとくねくねと曲がりくねった道が続いていました。
もう右や左と何回曲がって此処まで来たのでしょうか?
まるで入り組んだ迷路の様で引き返したとしても戻れそうにありません。

どんどんと細くなって人が一人通れるか位になった道から
その先の路地裏に出くわした時に
何だかいつもとは違う知らない町の様に感じました。
急に怖くなって早く家に帰らなくてはと焦っていたのを覚えています。
錆びた鬼のツノ♦︎Rusted Oni No Tsuno
びっしりと旧い木造の民家が犇めき合うように立ち並んでいます。
殆んどが歪に傾いていて二階の面が道側に飛び出している様な家もあります。
木造とトタンの朽ち果てた物置小屋の様な残骸もあってとても寂れています。
道の脇には共同の井戸があり鉄製の洗面器が転がっていたり
相当年季の入った錆びついた子供の三輪車が倒れて放置されている様です。

しかしまだほんの夕方だからなのか
不思議と周りを見渡しても明かりが灯っている民家も無く
辺りはひっそりと静まり返っていて、誰も居ないような・・
人が住んでいる様な気さえ・・・  。

もう夕飯を作っていてもおかしくない時間だというのに・・
そんな事を考えながら進んでいると日も落ちて暗くなっていました。

ハ ハ は ハ 歯

すると小さな明かりがうっすらと見える旧い屋敷が目に留まりました。

あゞ、此処には人がいるのかもしれないなと思い
立派な石造りの門をくぐり玄関の呼び鈴を鳴らしてみました。
呼び鈴の横に木製の表札が掛かっているのですが
相当古いのと雨風が当たってきたせいなのか
書いてある文字がうっすらとしていて読めませんでした。
しかし個人宅にしては大きな表札だなとそんな事を考えながらも
何度も「すみませーん」と声をかけてみました
しかし中からは一向に返事がありません。

でも、道を聞かねばと私は勇気を出して
引き戸を開け、また声を掛けながら上ってみました・・・

少し空いている襖から、そのうっすらとした明かりが漏れているのですが、
全く人の気配を感じないのです。

なんだ、出掛けていて留守なのかと思い
帰ろうとしたその時に



チャリン・・



小さな鈴の音が聞こえたのです。

神楽鈴

えっ?

確かに聞こえた・・
誰か病人でも寝ているのだろうか・・
私は恐る恐るその襖に近づき、そおーっと中を覗いてみたのです・・

あ っ  ・・・  

そこには着物姿の女性が机の向こう側を向いて座っていたのでした。
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あゞぁぁ・・ 、 突然のなんという妖しい光景でしょうか・・

驚きさえも声になりません・・
どの位の間 いや、たったの その数秒間がとても長く感じました。

その人は私に気が付いたのか、
回転式の椅子をゆっくりと、こちら側に回して振り向いたのです・・
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すると・・    腰が抜けてしまいそうになる程の何とも形容し難い
      美しい女性でした。
あら、また一人・・・
その人は特に驚いてはいない様子でした。

私の方は急な出来事とその妖婉さに・・ 廊下に立ち尽くしていました。
すると静かな口調で、
随分と驚いた顔して・・
「そこにお座りになりなさい」と初めて言葉を発しました。

そして、少し怪訝そうな表情をして
こう聞いてきました。
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「あなたには私が見えるのですか?」と・・
 
私は頷くのが精一杯で声が出せない程でした。
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「あなたは何処からどうやって此処に来たのですか?」とも・・・

答えようとしても今までの道のり等のことは思い出せず
それに質問が何を意図しているのかさえ、さっぱり見当もつきませんでした。

薄暗い部屋の中を改めて見回してみると、
いろいろな医療器具やら不思議な物が所狭しと置かれていました。
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奇き モ ノ タ チ

人体模型と理容ポール
懐かしの・・少年時代の理科室・・    母に連れて行かれた町角の理容室・・

褪 せ ハテタ 薬瓶
旧い色付きの薬瓶達


ということは、この人は医者なのかとその時に気が付きました。
あゞ、玄関のあの大きな表札は醫院の看板だったのかとも・・

どうやら少し状況が掴めてきたのね・・
ただただ、私はその美しい姿に見とれ、
その黒々とした円らな瞳に見つめられると、
ちょっと、恥ずかしいじゃない・・
何だか別の世界に吸い込まれてしまいそうな、そんな感覚に落ち入りました。

あっ、この人は純粋な・・

そして急に頭がくらくらとし、ぼんやりと遠のいてゆく意識の中で、
その人が私の顔を覗き込んでいる時の事です・・

あらあら・・
それまでは気が付かなかった、いや・・見えていなかったような・・・
あらあら、どうされたのですか?
その人の頭の上に何か淡く薄いような   言葉では言い表せない不思議な色をした
二つの突起が見えたような気がしました・・・

しかしその時には既に別の世界に当の私がいる事など知る術も無く
私は彷徨って迷子になっているという自覚さえもなかったのです。

私はどうやら、
知らない内にとある町の路地裏の幻想の世界に紛れ込んでしまった様です。

これは夢なんだと夢の中で気が付かないのと同じ様に・・
変幻する水面のような鬼のツノ♦︎Oni No Tsuno like the changing surface of the water

つゞく


Special thanks

変幻する水面のような鬼のツノ ♦︎ Oni No Tsuno like the changing surface
               of the water

鬼のツノ製作アーティスト ♦︎ Oni No Tsuno Made by the artist   ♦︎   furuboro  縫の
インスタグラム ♦︎ Instagram  👉  https://www.instagram.com/_furuboro/

追伸 いつの間にかブログの運営会社が変わってログイン方法やパスワードが
   分からなくなってしまい放置状態になっておりまして失礼致しました。
   相互リンクをして下さっているドーラーの皆様にも
   大変申し訳なく思っておりました、大変失礼致しました。

   ※あと私のインスタグラムは現在停止中となっております。
    違反理由が不明瞭のため、復活できるかは分かりませんが
    解除待ちでございます。
    突如、消えたかのようで
    心配なさっている方々もおられると存じますが、
    また復活出来た暁には改めてご挨拶させていただきます。
    
    心配して下さっている方々へ、本当に有り難うございます。
    

五回目 使いの者 後編

ふと、私が顔を上げると
都会の喧騒が感じ取れる喫茶店のテーブル席でした。

ああ、どうしたんだろう・・ 疲れていたからか・・
少し睡魔にやられたかな?
そんなことを考えていると・・・
この耳は他の人には見えないの。 向かい側に座っている、普段着姿の栞が
ちょっと、ぼーっとしている私に話しかけているところでした。
そうなんです・・・いつものように私だけには見えているのです。
栞ぎつね様の耳は。

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ねえねえ、聞いてー。
人間には誰でも、実家ってあるでしょ?
夢でね、たまに見るんだけど。
どうやら実家にいるみたいなの・・・
なんか古い城下町みたいな景色なんだけど・・
私、あんまりよく覚えていないんだ、昔のこと。
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そんな話を少し怪訝そうな面持ちで栞は私にしていたところでした。

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おや、なんか待てよ・・・と考えていると、
突然、私の脳裏に夢の中に出てくる景色と城下町の風景がシンクロしたのです。
その景色の中に強い風でなびく黒髪の女性の姿が見えました。
今度は、はっきりとです。
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そうです、夢の中に何回も出てきては顔を思い出そうとすると
消される・・・ ん?
消される?! 消えるでなく確かに今、私は消される・・
という認識で思考回路が働いた筈だが・・・
何故だろう?
消されるとはどういうことだ・・
そんな事を考えていた時に
その黒髪の女性がこちらに話しかけようとした瞬間に
私の視界は黒く隔たれられました。
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私はハッと我に返り、栞を見ると
懐かしそうで不思議そうな表情で私を見つめていました・・・
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すると頭の中に言葉というか段々と声になって聞こえたのです。
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「私を離さないで・・」
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栞のその囁き声が聞こえた瞬間に
私は広大な宇宙空間の中に包まれているような感触を全身で受け止めました。
大きな光を浴びているような感覚でした。
その途端、思考回路が増幅され閃き理解出来たのです。
突然、私は悟ったのです、その意味を。
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あの夢の中に出てきていた女性は栞だったのです。
出会う迄のかなり前から、そう、あれは私が思春期を迎えようとしていた頃でした。
夢の中に幾度も出現し、大事なコトを伝えようとしていたのです。
しかし、事あるごとにあるモノに邪魔されてきたのです。
そして、あるモノから私を守る為に防御する為に
己心の魔を捨てる様に伝えようとしてきたのでした。
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私の未来に出会う予定の彼女と何十年も前から
既に逢っていたのでした。
私は彼女の手を取り握りしめました。
それだけで不思議そうな顔をしていた栞は
何とも言えない安堵の表情になりました。
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そうこうしているうちに私の目の前からすうーっと煙のように消えてしまいました。
そして私も気が付くとこの地球という星から存在が消えて無くなっていました。

もう以前の私が持っていた己心の魔というものはきれいに無くなっていました。
全てがキラキラと輝いていて、愛おしくさえ感じました。
さあ、これから新しい旅が始まるわよと栞は話しかけていました、
しかしそれは声ではなく頭の中に直接話しかけてくる対話のような形でした。

私達は無くなったのではなく
新たな世界へ新しい次元に旅立ったのです。
一人ではなく、
栞といっしょに二人で。

私達の座っていた角奥の席には
二つの珈琲カップだけがポツンと残っていました。

それは、相変わらずの都会の喧騒と店内客の珈琲カップの戯れる音が
静かに混ざり合っていく、穏やかな三月初旬の出来事でした。

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それから、いくばくかの時が流れ・・
私はある人物の夢の中で大事なコトを伝えようとしていました。

性別も変わり・・・
使いの者として。

               終わり



追記
今回は新たな物語を思い付きまして、またもや文章を書き留めておりました。
後半をどうしたものかと、大筋は考えてはありましたが・・
急な展開など、つっこみ所が満載でしょうが、ご容赦下さいませ笑

IMGP0879 - バージョン 2 初めての和風な雰囲気にご満悦な栞ぎつね様❤️

IMGP0823.jpg 撮影後の普段の大人っぽい栞さん ♬


四回目 使いの者 前編

その日は突然やってきました。
とても風が強く生暖かい空気の漂う天候でした。
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少し訝しそうなさまで栞ぎつね様は私に言いました。
いいですか?よく聞いて下さい。
実は私は森や神社から此処に来たのではないのです。
本当はあなた方の現時点で存在しているとしたらですが・・

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遠い未来からやって来たのです。

IMGP1147_-_バージョン_2_convert_20210318220254  私はあなた方の子孫なのです。

IMGP1391_-_バージョン_2_convert_20210318193752 支離滅裂な話だと思われるでしょうが
私は1つの大事なコトを伝える為にあなたの場所を訪れたのです。

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でも、私は使命を果たす前に・・
あなたと、このような恋仲に落ちてしまい
いけないと感じながらも己心を止められず

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そして、男女の関係を結んでしまいました・・・

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そのようなことで、一度はあなたの目前から立ち去ろうと考えました。
しかし私にはそれが出来ませんでした・・・

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最後にあなた様に今一度言います・・
思い出して下さい。

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あなたが夢の中で何度か出会っている女性の姿を・・

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そうですね、夢から覚めて思い出そうとすると
スーうっと記憶が消えていってしまいますよね?
それは・・・消えているのではないのです。

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「消されているのです。」
 
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説明し辛いのですが、あるモノの力によってです。
それについては現時点での私では詳しくは話せないのですが・・。
話すことによって、いくつかの世界が大きく変わってしまう恐れがあります。
それを防ぐ方法が唯一あるのです。
いいえ、やっつけるとか破壊するとか、そういう次元の話ではないのです。

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ですから、単刀直入に申します。
あなた達人間は現在行っている過ちを正さなくてはいけません。
いわゆる「己心の魔」と言われるヤツです。

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あるモノはその闇の波長を主食としているのです。
ええ、そうです。その自らの心の中にある欲や執着などのことです。

IMGP1565_-_バージョン_2_convert_20210318211820 それを増幅させて食べているのです。
その類いの、怒り、嫉妬、悲しみなどのマイナス思考波が
波長同通の法則により、そのモノを引き込んでいるのです。
外側からやってくるのでは無く、己の内側つまり心の中にいるのです。
それを断ち切ることによって、つまり受信できなくさせることで
あるモノは消え失せるのです。

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その受信装置自体を失くすのでなく、
心を精妙化させ良い波だけをシンクロできるようにすれば・・

私はそれを伝えよ・・・ 

ジー・ジーィ・じ・じじじ-!-#-”-"-|~`ん;-ろ~ぺ”~〰ぺ”〆仝
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突然、ノイズのような音が会話に入り交じり意識が遠くなりました。
目を閉じる瞬間に彼女の聡明な顔がぼんやりと霞んで見えたような気がしました・・

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続く


三回目 栞 羽ばたく!の巻

ドーラーになって早4〜5年経ちますが、とても嬉しいことがありました!
なんとYouTubeで活躍されているラブドラさんの動画で
うちの栞を取り上げていただきました!!
「人気女優&アイドルそっくりHなラブドール」という回で
芸能人激似ラブドールとして紹介していただいたのです。

あの国民的女優さんの綾○は○かちゃんにうちの栞が似ているということで。
私も以前から、なんだか似ているよな〜と思っていたのですが・・
なにせ1人で写真を撮って1人で見ているだけなのと
ドーラーなら自分ちの娘は可愛いので、自分だけが思い込みで、そう感じているだけなのかな?と思っていた訳なんです。

ディスコードでのオンラインサロンに参加するようになり、
そちらでお知り合いになった方達からも似ている!というお言葉をいただき、
ラブドラさんからも超似ていますよね!とお墨付きをいただいたのです。
これで私の空想妄想癖ではなかったんだなとひと安心しました笑

ではでは、三回目は「似ている特集」という写真でいきたいと思います。
まずはラブドラさんの動画内で出していただいた写真を紹介させてもらいます。
フライングで二回目の回で誰かに似てるー!と載せてしまった写真もあります笑

文章は各写真場面ごとのイメージになります。

※因に、この回は各写真をクリックしても栞嬢は心の内を呟いていません。
IMGP3553_-_バージョン_3_convert_20210311201936
旅先で偶然入った喫茶店で見かけた・・
窓際にぽつんと座っている君が忘れられない。もう、会うこともないのだろうか・・

IMGP3444_-_バージョン_3あ_convert_20210311202011
雨音が響く中、君は青く咲き誇る紫陽花のよう。

IMGP2602_-_バージョン_2_convert_20210311202119
きまぐれで初めてのメイド喫茶・・ 潤んだ瞳に時を忘れ癒された。

IMGP1495_-_バージョン_3_convert_20210311202207
翡翠色に包まれた君・・ プラネタリウムのよう。

IMGP2536_-_バージョン_2_convert_20210311202244
帰る時、君の物憂げそうな表情に僕は後ろ髪を引かれる思いと期待に胸が高鳴った。


ここからは、他の選んだ写真になります。
CIMG4258_-_バージョン_3_convert_20210312143454 この角度から! 初期のふっくらしていた頃に似ていませんか? 

IMGP6671.jpgこの感じ

IMGP8479.jpgそんなに鼻が高い印象はないですが意外と鼻が高いんですよね。
意外とか言ってすみません、私も大ファンです。

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ゆるふわパーマ 

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IMGP8441_-_バージョン_3_convert_20210312143756
女性に凛々しいという言葉は違うかもしれませんが、なんというかカッコいい〜と
感じさせる表情を持っていると思います。

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如何だったでしょか?
うちの栞は左まつ毛が取れて化粧を何回かくり返しているうちに、
あれっ!誰かに似ているぞ〜!となりまして
それから私もファンになったのです。
もう、こうなると好きな人のコスプレに近いものがありますねー。

似ている写真はまだまだ沢山ありますので、
また「似ている特集」を行いたいと思います。

それでは、また。